「ほらほらマイダーリン。見てみて。」


十分ほどして男女の二人がラブラブしながら入ってきた。女の人(多分想像の二人のお母様)が男の人(多分想像の二人のお父様)の腕に絡まっていた。すごく若い。多分二四くらいじゃないかな。



「普通に可愛い子たちだよ。君には負けるけどね。」



甘すぎて外野の私は砂糖が口から吐けそうです。



「も〜。そんなこと言って!」



甘すぎて外野の私は砂糖が口から吐けそうです。(二回目)

うわ。男の人が女の人のこめかみにキスし始めた。



「彼女いない歴=年齢の非リアにイチャイチャを見せつけんなよ。」



確かに仕事以外で彼女いないって話前聞いた気がする。

でも非リアじゃない気がする。大好きなものに囲まれて仕事してたし。それに多分この父母のどちらからか微量の惚れ薬みたいな魔法の気配がするからますますリア充ではないでしょう。



「あらあら。アルフレッドちゃんは反抗期かしら。」



生まれて五時間で反抗期到来。



「アルフレッドちゃん?誰だそれ。」



話の流れ的にあなたでしょう。



「もちろんあなたのことよ。想像の弟ちゃん」



え!想像の弟のことがでてくるとは思わなかった。

何でこの人知ってるの。



「あなたなんで私の弟のことを知っているの!」



そうよそうよ。想像の姉の言うとおりよ。



「あなたはソフィちゃんね。想像の姉ちゃん。

予言があったの。雪の日に双子が生まれるでしょうというお告げがね。

この家系は絶対に双子の女の子しか生まれない家系、いや双子の女の子しか生まれたらだめな家系なんだけど、次の双子は男女一人ずつでしょう。という予言があったのよ。」



雪の日?この二人が生まれたのは春の温かい日よ。インチキ占い師ね。



「予言者、朝姫、夜姫、双子の女の子……

あ!どうして今まで忘れていたんだろ。この家系は生き神として讃えられている夕川家なのよ。あのロマン大好きな芸術のが運命の恋に憧れた作ったのよ。」



生まれて五時間でさっきまで寝ていたのに「どうして今まで忘れていたんだろ。」なんて言葉が出てくるの?忘れて当然よ。あの話は芸術のが暴走して作ったのだからむしろ芸術のも忘れてほしいと思うわよ。黒歴史だもの。



「はぁ⁉

なにそれ?俺何も聞いてないんだけど。」



あなたの知っていることのほうが珍しいと思うわよ。



「あんた寝てたもんね。

話はこうよ。

 五人の神様が美しい世界を作りました。神たちはその世界に一人の男とふたりの女を生み出しました。



 女の一人は赤の燃えるような髪に青空を閉じ込めたような瞳の色をした可愛らしい人で誰よりも朝のことを知り、朝の妖精たちに愛されていたの。それが朝姫ね。



 女のもうひとりは闇に溶けるような黒の髪に月のような金色の瞳をした美人な人で誰よりも夜のことを知り、夜の妖精たちに愛されていたの。それが夜姫。



 朝姫は庇護欲をそそるような人でたまにドジをするけど花の咲いたような笑顔をする人で「守ってあげたい」と思うような人なの。対する夜姫は何でもこなす天才肌で笑わない冷酷な人なの。ふたりの女は出会うの夕日がとても美しく見えるところで。正反対とも言える2人は何故かすぐに仲良くなるの、親友とも呼べるくらいに。でもそこに一人しかいない男が現れるの。その男は一言でいうとチャラ男でどこがいいの?とは思うけど親友と呼ぶ二人はこの男をめぐり喧嘩をするの。ここを一番芸術のは気に入っていたわ。男をめぐり喧嘩するから朝も夜も荒れたの。色々あって男なんかより友達のほうが大事よね。ということで男は二人をたぶらかした罪で死刑になるの。」



そうそう、そんな話だったわ。



「男をめぐり喧嘩するところが一番好きだった芸術の神がその最後を考えたのか?」



「す、鋭いわね。

 芸術の神が考えた最後は二人共チャラ男の子供を授かるんだけど、二人は常にチャラ男の寵愛をうけるためにいがみあいをするの。だから生涯犬猿の仲なの。でチャラ男に取ったらハーレムというチャラ男だけが得する話なの。



だから最後は私が考えて目ン玉くり抜いたりする話にする予定だったんだけど正義のに止められたの。いい話だと思ったんだけど。だから最後は死刑にして詳しくは語らないことにしたの。」



目ン玉くり抜くとか私の好みどストライクなのに、、、残念。



「そうなって本当に良かったよ。」



「その話私の国の建国物語に似ているわ〜。この国に特別な力を持つ二人の女と一人の男が現れて、朝姫と夜姫と夕王ね。色々あって友達になったりするんだけど最終的には朝姫と夕王が結ばれて夜姫は魔王へ生贄として差し出されちゃうの〜。」



生贄⁉

この国物騒ね。



「ねぇちゃんはどう思う?」



「私らを不幸にするために無理やり話を捻じ曲げたと思うわ。」



「僕もそう思ってた。」



「私の髪は闇よりも黒いし、瞳は血のように真っ赤。」



「僕の髪は銀色で瞳は血のように真っ赤。」



そもそも想像じゃなかったアルフレッドは物語の登場人物にいないじゃない。あのチャラ男だとしても兄弟はどうかと思うわ。



「これはいろがぜんぜん違うから失敗作ね。前にやらかしてから瞳の色が大変なことになっているからね」



それは全面的にあなたの責任でしょう。私も瞳赤いけどさ。



「私のお母様は朝姫なのに闇に溶けるような黒の髪に月のような金色の瞳だから明らかに夜姫よね。」



言われてみればそうね。今まで気が付かなかったわ。



「何を言っているの?私は明らかに赤の燃えるような髪に青空を閉じ込めたような瞳の色をしているでしょう。」







「え、そんなことないと思うんだけど。」



「きっと疲れたのよゆっくり寝なさい。さ、行きましょ。ダーリン。おやすみ私の可愛いベービー達。」



あんたのダーリンほとんど話してないぞ。