まずは、薄力粉をふるいにかける。
まずは、私からやるのだが、意外と粉が飛んで大変だ。
 くしゅんとくしゃみをしたら粉が飛んでしまった。

「お前なぁ……」

「ごめーん、キラ君」

くしゃみをした弾みでキラ君に薄力粉が、かかってしまったようだ。
 私は、慌てて謝った。失敗、失敗。
キラ君は、着替えに行っている間に、もう一度ふるいにかけておく。

 今度は、上手く出来た。
牛乳と無塩バターは、レンジで加熱し溶かしておく。
 そしてメレンゲ作りだ。卵は、卵黄と卵白に分ける。
少しでも卵白に卵黄が入るとメレンゲが出来ないらしい。
 なのでそこは、ルイにやってもらった。

 ボールに卵白を入れるとハンドミキサーで混ぜる。
これは、私とキラ君とで代わりばんこでやった。
 しっかりとメレンゲが立って始めたら
グラニュー糖を3回に分けて入れて、さらに高速で混ぜた。

 おーメレンゲになってきた!!
私とキラ君は、感動しながらやった。

 絹のようなメレンゲになってきた卵黄を全て入れて
さらにハンドミキサーで3分混ぜた。
 黄色っぽい色から、クリーム色になる。
さらに2分低速で、ゆっくりボールを回し、きめ細かくした。

 思ったより混ぜないといけないのね?
ハンドミキサーが、あるからいいけど……。
 手でやるとしたら、かなりの重労働だろう。

やっと混ぜ終わると、さっきふるいをしていた薄力粉を3回に分けて入れる。
 疲れてきたのでルイに交代する。
ルイは、ゴムベラで混ぜていた。
 ボールを大きく回しながら、切るような動きで混ぜる。
 さすが男性だ。力強く手早い。

 牛乳とバターを溶かしたものに、生地を少し入れて
生地と牛乳バターがなじみやすくなるように混ぜる。
 ルイにメレンゲの泡を出来るだけ潰さないようにするのが、ふんわり焼け上げるコツだと教えてもらった。

 出来たら型に流し入れて、台の上に3回落として空気を抜くと後は、焼くだけだ。
 180度に予熱したオーブンで160度に温度を下げて30分焼く。
 我が家のオーブンはガスだが、電気の場合は、170度で焼くといいらしい。

 私とキラ君は、ジッとオーブンを見ていた。
凄い……スポンジになってきている。
 しばらくするといい匂いがしてきた。

「いい匂いしてきたね。美味しそうな匂い」