「他も見て回ろうか?」
「……いいのかよ?ガッツリ見ていたけど」
「い、いいの。私は、違うのも見たいから」
本来の目的を忘れてはいけない。
私は、慌ててマジカルリリーのコーナーから離れた。
また見ていると欲しくなっちゃうもん。
次は、レンジャーものがあるコーナーに。
男の子のコーナーだけあって、小さな男の子を連れた親子連れが数人それを見ていた。
キラ君は、どうかな?と見ると見事にスルーされた。
あ、ちょっと勝手に行かないでよ!?
私は、慌てて追いかけた。
するとゲームコーナーが見えた。
今人気のゲーム機やカセットが販売されている。
ショーケースには、たくさんのカセットが。
近くに宣伝用にテレビが設置されていた。
するとキラ君は、興味を示したのかジッとそれを観ていた。
おっそれに興味があるのかしら?
さすが男の子って言ったところか。
私も一緒になってそれを観てみる。
ゾンビを倒すアトラクションゲームだった。
うっ……ちょっとグロい。
すると場面が変わりファンタジー系のゲームに。
そして皆でやれそうなアトラクションも……。
わぁーどれも楽しそう。
ゲームは、まったくやったことが無かったため、興味を持たなかったが意外と面白そうだ。
操作が難しそうだが……。
チラッとキラ君を見るとまばたきをせずにジッと見つめたままだった。
もしかして欲しいのかなぁ……?と思った。
あ、でもいくらするのかしら?
本体が、無いから……それも入れたとして……。
私は、こっそりと手さげカバンから財布を取り出した。
お年玉の残りでは、足りない気がする。
うーんと悩んでいるとシンが、いつの間にか来て頭をポンッと置かれた。
「何を観ているんだ?お前ら……」
「あ、シン。お買い物終わったの?」