「キラもお年頃ってことですよ。
さぁ、お布団の中に入って下さい。
キラも今日は、我慢して下さいね」
ルイは、そう言うと強引にキラ君を私の布団に寝かせた。
キラ君は、えっ?と驚いた表情をすると嫌々と嫌がり出した。頬を赤く染めて……。
「ふえ~ん」
「大丈夫だよ~一緒に寝るだけじゃない。
ほら、これで安心」
私も寝そべるとお布団をかけてあげた。
えへへと笑うとキラ君は、複雑そうな表情になっていた。
するとシンが部屋に入ってきた。
シンは、黒のタンクトップにスエットのパンツだった。
「ほら、お前ら電気消すぞ」
「まだ早くない?」
「子供は、寝る時間だ」
シンは、問答無用に電気を消してしまう。
あ、暗~い!!
するとルイがランプをつけてくれた。
周りが、ほんのりと落ち着いた明るさになった。
ルイは、借りた絵本を取り出すと横になる。
そして私達が見えるように置くと読み聞かせをしてくれた。
ルイは、着物から寝巻きになっていた。
結んだ髪も下ろした姿は、妖艶な美しさで中性的だ。
心地のいい声で読み聞かせをしてもらうと、ウトウトと眠くなってきた。
知らない間にキラ君と一緒に寄り添いながら眠りについてしまった。
するとルイは、ソッと絵本を閉じると私達に布団をかけ直してくれた。
「あんなにはしゃいでいたのに、スイッチが切れたようにあっという間に寝ちまったな。
まだまだ子供だなぁ……」
「そうですね。たくさんはしゃいだから疲れたのでしょうね。
転生者だとしても、どちらもまだ未成年の子供ですからね。
それに脳もそのように引っ張られてると思います」
「まぁ……子供らしくていいけどな」
そう言いながらもクスッと笑うシン。
2人に見守られながら眠りついたのだった……。