「それならいいのですが……。
あまり深く関わらない方がいいかもしれませんね。
あの男が近くに居る以上は……」
ルイもいい顔をしていなかった。
あの男って、リズって人?
そもそもリズってどういう人なのだろうか?
2人は、知っているようだが……。
「2人は、リズって人知ってるの?どんな人なの?」
気になる聞いてみることにした。
するとピクッと反応してきた。
「まぁ……。彼は、獣族の皇帝の側近ですからね。
今は、末っ子皇子の護衛をしているみたいですが。
彼は、確か種類は、猫でしたよね?」
「あぁ、猫の獣族だ。能力の1つは、瞬足だが
2つ目は、よく分からないが特殊能力系だろうな」
ルイの問いかけにシンは、そう言ってきた。
猫!?あの人……猫の人型なんだ~!!
意外な事実を聞いて驚くもワクワクしてきた。
何の種類の猫なのかしら?
「あれ?でも2つって?能力って1つだけでしょう?」
消えたように見えたのは、一瞬で走り去った後だったからだろうか?
それにしても、能力が2つ以上使えるなんて知らなかったわ!!
「本来は、1つしか扱えません。
しかし稀に2つの特殊能力を持って生まれる方も居ます。
我々妖精族だと大司教様達が率いる聖霊四大臣や
キルア様やセイ様が、2つ持っていると言われています」
「えぇっ!?キルア様やセイ様も!!」
またまた意外な真実を聞かされる。
さすがキョウ様の側近なだけはあるわね。
私は、感心しているとセイは、鉄火丼を食べていた箸をテーブルに置くと立ち上がった。
コップを持ったから飲み物のおかわりをするためだろう。
「どちらにしてもアイツは、寄って来ても近付くな!
外見は、チャラいが癖の強い奴だ。
いつも何を企んでいるか分からないような奴だから、下手に絡むと利用されるかもしれんぞ!?」
利用……?
その言葉を聞いて動揺する。
確かに何を考えているのか分からないような感じだった。
ヘラヘラしていたが、本心ではないような気がした。
彼は、一体何をしたいのだろうか?
そんな疑惑の中で私は、小学校生活を送ることになるのだった……。