「あんまり押すと壊れますよ?シン。
それにあんなところで騒ぎを大きくしないで下さい」

「はぁっ?喧嘩を売っているのは、アイツらが先だぞ!?
それに、あんな人を馬鹿にした態度だったし……」

「あなたは、喧嘩っ早いんですよ。
 カレンも居るんですから状況を考えて下さい。
あんなところで騒ぎを起こしたら後々問題になるんですからね?」

 ルイに小言を言われるとムスッとした表情をしながらコーラを飲んでいた。
 それを見てルイは、やれやれとため息を吐くと私に氷を入れたコップを渡してくれた。
 オレンジジュースは、一緒に入れた。

 その後は、注文したチーズの入ったハンバーグセットを食べた。
まだ納得していないシンは、パクパクとハンバーグと大盛りの鉄火丼を食べていた。
 相変わらず凄い大食いだ……。
よくあんな細い身体にあれだけの量を食べられるなぁ~と感心する。

 ルイは、私の口元を拭きながら
「そういえば、あの人……皇子と言っていましたよね?
 それに護衛とも……だとしたら、あの一緒に居た男の子が末っ子の皇子なのでしょうか?」と聞いてきた。

「じゃねーの?アイツの目は、オッドアイだった。
 オッドアイは、皇族の血筋の中でも特別な奴しか生まれねぇ……。
 それに確か末っ子は、まだ小さいはずだ!」

 えっ?あのオッドアイは、皇族の中でも特別なモノなの!?
いや、それよりもシン達には、見えたんだ!
 あの子がオッドアイだって……。

 違うと否定されるから、何だか自分の見間違えなのか?と自信を無くしかけていたのでホッとした。
 やっぱり見間違えではなかった……。

「私も見たよ!綺麗な左右の違う色だったの」

 私は、嬉しくなり報告する。
しかし2人は、微妙な表情になっていた。あれ?

「そういえばカレン……お前。
 チラチラとそのガキの事を見ていたよな?
まさか、興味を持ったとか言わないよなぁ?」

「えっ……?違うよ。
 ただ色が違うから綺麗だなぁと思って……」

 何だか嫌そうに言うから慌てて否定をした。
えっ?もしかして仲良くなるのは、ダメなの?
 何気に仲良くなりたいと思っていたからショックを受けた。