「煌く……ん?」
煌君の見る目は、軽蔑を見るような目だった。
冷たくて無表情だった。
そのままクマの男の子を抱っこしまま去って行った。
私は、一瞬何を言われたか理解出来ずにいた。
ボー然としながら立ち去って行く煌君をただ見ていた。すると……。
「あ、居た。カレン!!
何処に行っていたのですか!?」
小さい姿になったルイがこちらに来た。
迎えに来てくれたが、居なかったから捜していたのだろう。
身体を大きくさせると私に近付いてきた。
私は、思わずルイに飛びついた。
「どうしたのですか?」
「ふえーん」
「カレン……?」
ようやく理解すると涙が止まらなかった。
本当の意味で煌君に嫌われたと思った。
あの冷たい表情にショックを受ける。
ルイは、意味が分からず困惑をしていたが私を抱っこしてくれた。
その後、妖精界の戻るがキョウ様に呼ばれる。
きっとセイ様がキョウ様に伝えたんだ……。
私は、ルイとシンに連れられ本家の方に出向いた。
重苦しい雰囲気に胸が締め付けられそうだった。
「話は、セイからすべて聞いた。
前日のドーベルマンの事件といい随分と獣族は、カレンに危害を加えるのう……?
さてさて、どうしたものかのう……」
「あ、あの……ご迷惑をかけてすみませんでした。
ですが、あのクマの男の子は、何か勘違いをしていて……。
まだ小さいから状況が分かってないと思います。
それに煌君も私をずっと守っててくれました。
だから穏便に済ませてあげて下さい」
失礼だと思ったが必死に訴えた。
クマの男の子は、勘違いしているだけで、ちゃんと話せば誤解を解けたかもしれない。
それに……煌君を責めないでほしかった。
嫌われてしまったとしても、彼は関係ない。
私を守ってくれたのは事実だ。
しかしキルア様は、それに対して怪訝そうな表情をしてきた。
「理由がどうあれ、妖精族に喧嘩を売ってきたのには、変わらない。
しかもこれで三回目……これは、獣族の宣戦布告ですよ!?
キョウ様、彼らを始末するべきです!」