絶対にしてやるもんか!!
もし付き合っている関係でも無理ですから。
あんな恥ずかしい姿なんて……。
「というかボリューム下げて下さい!!
隣の部屋にも聞こえて迷惑ですから」
そうではなくても安いアパートだから壁が薄いのに。
次からお隣さんに顔向けが出来なくなったらどうするのよ!?
「いいじゃない?今頃。
君が盛り上がっていると思っているだろうし」
「余計に消して下さい!」
冗談ではない。白い目で見られるじゃない。
そうではなくても会社で白い目で見られているのに
これ以上に被害を浴びたくない。
「お願いです。ご主人様と言えば消してやらなくもないぞ?」
「お断りします!!」
しばらく揉めたが何とかDVDを消してもらい夕食にした。
今日は、色々考えた結果…大根と豚の角煮。
ひじきに豆腐サラダと味噌汁など和食にした。
本当は、長時間煮込んだ方がいいのだが仕方がない。
社長は、いただきますと言うと豚肉の角煮を口に入れた。
「どうですか?お口に合いました?」
奥さんと比べて不味かったらどうしよう。
何だか凄く緊張してしまう。
「うん。旨い…夏希。料理上手だな」
ご満悦の社長を見てホッと胸を撫で下ろした。
良かった…。どうやら社長の口に合ったようだ。
私も食べることにした。
「夏希。ご飯お代わり」
「はい。他にもお代わりがありますけど、どうなさいますか?」