
作品番号 1609172
最終更新 2020/07/27
交際五年で、結婚も目前だったある日、婚約者が死んだ。
マンションの隣の部屋が火事になって、そこにいた子供を助けに行って。
その子の親でもないのに。
そうして、結婚式の前日、俺の幸せな人生は音を立てて崩れた。
死のうなんて思ってなかったが、生きる気力が湧かなくて、無気力に歩いていたら、いつの間にか車道に突っ込んでいて、車に轢かれそうになった。
でも、轢かれなかった。
中学生の子供に助けられたから。
その子供は俺と同じ、生きることに投げやりな子だった。
この出会いは偶然か、必然か。そんなのわからない。でも、生きてみてようと思った。この子が、投げやりに生きるような人間じゃなくなるその日まで。
マンションの隣の部屋が火事になって、そこにいた子供を助けに行って。
その子の親でもないのに。
そうして、結婚式の前日、俺の幸せな人生は音を立てて崩れた。
死のうなんて思ってなかったが、生きる気力が湧かなくて、無気力に歩いていたら、いつの間にか車道に突っ込んでいて、車に轢かれそうになった。
でも、轢かれなかった。
中学生の子供に助けられたから。
その子供は俺と同じ、生きることに投げやりな子だった。
この出会いは偶然か、必然か。そんなのわからない。でも、生きてみてようと思った。この子が、投げやりに生きるような人間じゃなくなるその日まで。