そうだ、あの方法があった。
 あの方法にしよう。

 確かに、あの方法を使っても、美空さんが私と話をしてくれるかどうかはわからない。

 でも。
 それでも私は、どうしても美空さんと話をしてみたい。

 話をしてみても、美空さんの気持ちは少しも楽にならないかもしれないけれど。

 でも。
 でも、やっぱり私は美空さんと話をしてみたい。

 話をしてみないと先へは進めない気がする。
 美空さんも。
 それから、私も……。


 だから、私は決意した。
 真宙くんに話そうと。
 私のことを真宙くんに。

 私は今までためらっていた。
 自分のことを話すことを。

 だから黒川さんに脅されたときも、ただ黙って言うことをきくしかなかった。

 でも、今は違う。
 今は、真宙くんにだったら、過去の自分を話すことができそうな気がする。
 ううん、気がするじゃなくて、話せると思う。


 私は自分の過去を隠して過ごしてきた。
 きっと、どこかで自分の過去を恥ずかしいと思っていたのだと思う。

 でも、それは違う。
 私の過去は、決して恥ずかしいことなんか何一つない。
 私は私で精一杯生きている。

 人は、それぞれの人たちがそれぞれの生き方をしている。
 私の生き方だって、その中の一つだと思う。
 だから。