教室に戻った僕と加恋ちゃん。


 僕と加恋ちゃんが教室に入ったら、教室内にいる生徒たちがまたシンとして僕と加恋ちゃんの方を見た。


 教室内がシンとしている中、さっき加恋ちゃんの肩に腕をまわしていた男子が僕と加恋ちゃんの方に来た。


 そしてその男子が僕と加恋ちゃんの前に止まった。


 僕と加恋ちゃんの前に止まったその男子は、僕の方を見た。


 僕は、その男子に何を言われるのかと思っていた。


 僕は、その男子に何を言われたとしても、加恋ちゃんだけは絶対に守ろうと思った。


「……あのさ……」


 その男子が口を開いた。


「……あの……」


 その男子は、なかなか言おうとしない。


 なかなか言おうとしないから、僕は加恋ちゃんを連れてその男子から立ち去ろうとした。