コーニエル宅。



ガチャガチャ。

「これもいるし、これもいるし、これもいるし、これもいる。うーん、いるものばかりだな……。」

コーニエルは逃げるために、今住んでいる家から必要なものだけを持っていこうとしていた。

「ギャー!!ゴキブリー!!」

物陰からゴキブリが現れた。

コーニエルは驚いて尻餅をついた。

どてんっ!!

「いてててて……。ん?」

コーニエルは、耳をそばだてた。



(なにか外で気配を感じるぞ!?

サクサク。草を踏んでこちらに来る音が聞こえる……。よし!こいつで、外の様子を見てみよう!)

コーニエルは、家に置いてあった水晶の前でブツブツ呪文を唱えた。

すると、外の様子が水晶に映し出された。

騎士と思わしき人物が二人、こちらに歩いてくる。

(こいつら、俺を戦争に引っ張り出そうとしてるな!!そうはいくもんか!!)

コーニエルは家にあったホウキに向かって呪文を唱えると、ホウキがふわりと浮き、コーニエルはそのホウキに跨がって家の裏口から逃げてしまった。

「あっ!!魔術師がホウキに乗って逃げていったぞ!!待てー!!」

「待てるわけないだろ!!バーカ!!」

「クソッ!!バカにしやがって!」

騎士の一人が弓を取り出し、コーニエルめがけ、矢を放った!

「い゛ぐぅっ!!」

矢は、見事にコーニエルに命中した。

コーニエルは、ホウキを操ることができなくなりフラフラと墜落していった。

「おい!!戦争に参加させるために魔術師の家まで来たのに、魔術師を殺してどうするんだよ!?」

「知るかよ!!戦争に参加しない魔術師が悪いんだろ!!」

「じゃあ、隊長にはなんて報告するんだよ!?」

「家は既にもぬけの殻で、魔術師は逃げたあとだった。とでも言っておけばいいだろう!」

「……そうかよ。……分かったよ!!」









コーニエルは、死んでしまった……。







                 end



次回作をお楽しみください。















なんてことはなかった。

コーニエルは、こんなこともあろうかと服の中にジャ○プを仕込んでいた。

コーニエルは、ジャ○プを仕込んでいたお陰で無傷だった!

「くっそー!!まだ今週のジャ○プ、全部読み終わってないのにー!!裂けちまって、テープでくっつけないと読めないじゃないか!」

「どうしたの?」

「だから、今週のジャ○プが裂けちまって……え!?」

目の前には、子供が立っていた。

「空からホウキに乗ってるお兄ちゃんが落ちてくるの見たから、心配して来たの!」

「ありがとう!心配してくれて……。しかし、もう大丈夫だ!」

「でも、今週のジャ○プは大丈夫じゃないよね?ボロボロだよ。良かったら、僕のジャ○プ見る?」

「えっ!良いのか!?」

「うん、いいよ。」

ぐー。お腹がなった。恥ずかしい。

そういえば、昼ごはんまだ食べてなかった。

「良かったら、ご飯も食べる?」

「いいのか!?」

「いいよ!家に来なよ。」