「ってことがあったのよぉー!」
「へー、そんなことがあったんですか!」
ハンプトン子爵令嬢と田中さんが話をしている。
「あっ!だから、敬語じゃなくていいからー。それから、アリアって呼んでくれたらいいから。」
「ああ!そうでしたね、すいません。」

「「それで私、決意したの!」」
ハンプトン子爵令嬢は、高らかに言う。
「「私、魔法の修業をするわ!」」

「「えっ!?魔法の修業!?」」
田中さんは驚いた。
「なんでまた、そんなことを……。」

「私を庇ってノアが殴られてしまったことに後悔しているのよ。もし、あの時私がすぐに魔法を使えていたらノアが傷つかずに済んだのにって思ってるの……。だから、魔法の修業をして、魔法を完全にコントロールできるようになりたいの!」
「うーん……だけど、どうやって魔法の修業をするの?」
「それは、魔術師のコーニエルさんに教えてもらうしかないでしょ!」
「えっ!?ということは、またスブルストまで行くの?」
「そうよ!!」
「大丈夫!?」
「なにが?」
「だって、魔法の修業って大変だろうからアリア嬢が耐えられるのか心配で……。」
「タナカさん、心配してくれてありがとう。だけど、大丈夫よ!!私、絶対頑張るから!!魔法をちゃんと使えるようになって戻ってくるから!!」
「!!」
田中さんは、ハンプトン子爵令嬢の決意は本当なんだと理解した。