「「面倒くさいと思わなくなるくらい、人に親切にするっていうこと自体が面倒くさいじゃない!!」」
ハンプトン子爵令嬢は、清々しいくらい言い放った!
「……あきれて言葉もでませんね。そんなんじゃ、みんなに愛される人にはなれませんよ。」
「もっと簡単にみんなに愛される人になる方法はないの?」
「知りません。そもそも、なんでみんなに愛される人になりたいんですか?」
「……それは、エマ殿下がみんなに愛されているからよ!羨ましいわ!!」
「ハンプトン子爵令嬢だって、両親や使用人達から愛されているじゃないですか。」
「それって当たり前のことじゃないの!」
「そんなことないと思いますよ。世の中には、両親や使用人達から愛されていない人もいるかもしれないじゃないですか!そう思ったら、ハンプトン子爵令嬢は恵まれていますよ!それにあなたのことを羨ましいと思っている人だっていると思いますよ。子爵令嬢ってなかなかなれるものじゃないから、子爵令嬢になりたいと考える人も沢山いると思いますよ!」
「……それもそうね。私が当たり前だと思ってることが、みんなの当たり前じゃなかったのね。私は、恵まれていたのね。気づかせてくれてありがとう!」
そうして、ハンプトン子爵令嬢はルンルンと帰っていった。