「あの女?」
「あなたの母親のことよ!!」
「!!」
「あなたの母親は国王陛下をたぶらかしたのよ!!そして、殺そうと思ったら逃げてしまったのよ……。」
「そ、そんな……。」
「探したけど見つからなかったわ。私も、あきらめて忘れることにしたわ。それなのにまた思い出させられたの!!あの新聞のせいで!!」
王妃は忌々しげにその出来事を語り始めた。
         
         
          
「「あなた!これってどういうことなの!?」」
「えっ!?どうしたんだい??」
「「この新聞を見て!あの女にそっくりよ!これはどういうことなの!?」」
「えっ!?」
「グラスターの第一王子と婚約した令嬢があの女にそっくりじゃない!!」
私はグラスターの第一王子と子爵令嬢が婚約して、二人が仲良さげにしている写真が載っている新聞を国王陛下に見せたわ。
「……ただ似てるだけだよ。気にするなよ。」
「気にするわよ!!」
そして、私はその子爵令嬢のことを調べることにしたわ。
その子爵令嬢は子爵家の本当の子供ではないことが分かったわ。
疑いが確信に変わったわ。
国王陛下とあの女の間にできた子供だってね!!