フランクは国王に洗いざらい喋った。

スブルストの国王に頼まれてハンプトン子爵令嬢の持ち物を盗んだこと。
その報酬で豪邸を建てたこと。
しかし、自分はハンプトン子爵令嬢の持ち物を盗んでくれと頼まれて盗んだだけで、なぜ必要なのかは聞かされていなかったこと。

そして、ハンプトン子爵令嬢とアベラード卿とタナカさんの3人は警察から解放された。

「コーニエルさん、私に魔力を感じたって言ったわね。」
「ああ。確かに感じた。」
「そう……。家に帰って、どういうことなのか親に聞いてみるわ。」
「……。」



ガチャッ!
「ただいま。」
「おかえりなさい、アリア!!心配したんだから!!」
「アリアーー!!!大丈夫だったか!?」
「……聞きたいことあるんだけど、私、魔法が使えたのよ。何でか分かる?」
「「!!」」
「「一体、どういうことなの!?」」
「……実は、アリアは私達の本当の子供じゃないのよ。」
「えっ!?嘘……。」
「私達夫婦は、子宝には恵まれなくてずっと子供がほしいと願っていたんだ。そんなある日、家の外で赤ちゃんの泣き声がするから見に行ってみると、赤ちゃんが捨てられていたんだ。そして、書き置きがあった。どうか育ててほしいと書いてあったよ。それから、私達の人生は楽しくて幸せなものに変わった。言わなくて悪かったな……。だけど、血が繋がってなくてもアリアを本当の子供だと思っている!!」
「そうだったのね……。私を本当の子供だと思って育ててくれてありがとう。
……じゃあ、私の産みの親は魔術師なのね。」
「たぶん、そうだと思う。」
「それがスブルストの国王が私を陥れたことと関係しているのかしら?」