と、その時モクモクと辺り一面が煙で覆われた。
「ゴホッ!ゴホッ!一体なんなんだ!?」
「煙でなにも見えんぞ!!」
「なんなのよぉー!?」
皆、慌てふためく。
そして、数分後にやっと煙が消えた。
「ふぅ、やっと煙が消えたぞ。」
「なんだったんだ、一体?」
「おい!見ろよ!!フランクさんがいなくなってるぞ!?」
「そういえば、男も一人いなくなってるぞ!!」
「お前達の仕業だな!?」
「え!?何でですか!?私達はなにもしてませんよ!!」
アベラード卿が反論する。
「お前達の仲間の一人も、いなくなってるじゃないか!!そいつがフランクさんを連れ去ったんだろ!?」
「そんなの知らないですよ!!勝手にいなくなってるんですから!!」
「とぼけるな!!」
「なんでこうなるの?(ToT)」
こうして、アベラード卿とハンプトン子爵令嬢と田中さんは、あとで駆けつけた警察に連行されてしまった。



一方、コーニエルは……。
「ふぅ、なんとか逃げれたぞ。煙を出す魔法を久しぶりに使ったが、なんとか成功して良かったぜ。」
ホウキに乗って空を飛んでいた。
「こいつを一緒に連れてきたが、どうするべきか?」
コーニエルはフランクを連れ去っていた。
「うーん、とりあえず警察よりも権限がありそうなのは国王だよな。国王に事情を話して、警察に連れていかれるあいつらを助けよう!」
コーニエルは急いで城に向かった。




「うわー!近くで見るとよりスブルストの城よりも立派だって分かるなぁ!スブルストの城なんか目じゃないな!!」
コーニエルはスブルストの国王をよく思っていないので、思わずスブルストの城をけなしてしまった。
「すまん、スブルストから来たコーニエルという魔術師なんだが、国王陛下に会わせてくれないか?」
「え!?スブルストから来た魔術師!?この間の手品見たけど、そんなスーツとか着てなかったぞ!黒いフード付きのローブを着ていて、いかにも魔術師って感じだったぞ!さては偽物だな??」
「ちょっと待って!!?本当に魔術師なんだって!!あの手品をやってたの俺だって!!」
「嘘つけー!!」
「分かった!見せるから!」
コーニエルは、自分のスーツの中から沢山の鳩が出てくる魔法を見せた。
「スゲー!!あんた、本物の魔術師だったんだな!!あの時と格好が違うから分からなかったよ。ごめん、ごめん。」
「じゃあ、会わせてくれるな?」
「会わせてあげてもいいけど、そこで横たわってる人はなんなの?」
「……………………二日酔いでぐったりしてるんだよ。」
「今の間は嘘の間だったな。」
「バレた?とにかく、こいつを一緒に連れていった方が国王陛下と話がしやすいんだよ。」
「ふーん( ・-・)……分かった!通してやるよ!」
「本当か!?ありがとう!!恩に着るぜ!!!」