3人に取り残されてしまったコーニエルが何をしていたかというと、普通に観光していた。

「城下町って言うだけあって、活気に溢れているなぁー!」

「ん?なんか美味しそうな匂いがするぞ!行ってみよう!」

コーニエルが匂いを辿っていくと、その屋台には『たこ焼き』と書かれていた。

「たこ焼き!!」

コーニエルは、目を輝かせた!!

コーニエルはグラスターへ着いてから観光案内所へ行き、観光パンフレットを読んでいた。

城下町では今『たこ焼き』というものが流行っていると書かれていて、ぜひ食べてみたいと思っていた。

それが今、目の前にある!!

買わないわけにはいかない!!

「おじさん、1つください!」

「はいよ、350ベリーね。焼き立てだから気をつけてね。」

お金を払い、すぐにたこ焼きを受け取って食べた。

「あつっっ!!?」

「だから、気をつけてねって言ったのに……。」

コーニエルは、今度はフーフーして食べた。

外はカリッとしていて、中はとろーりとしていてタコが入っていた。

「やっぱり、中にタコが入っている!!」

コーニエルは、当たり前のことを言った。

「当たり前じゃねーか!」

店主にもツッコまれた!

「それより、その格好をどうにかした方がいいんじゃないの?」

今のコーニエルの格好は黒のローブを着ていて、そのローブにはフードも付いていて頭までフードを被っていた。

「いかにも魔術師って格好じゃないか!目立ってるよ!」

「確かになぁ、替えだって色違いしか持ってないし、ちょっと雰囲気変えてローブ以外も着てみるか!」

そして、観光パンフレットに載っていた、紳士服の店に行くことにした。

「うーん、たくさん服が並んでいて選ぶのが大変だなぁ……。」

「お客様、どういったものをお探しですか?」

店員さんがやってきた。

「魔術師で普段ローブしか着ないから、たまには雰囲気変えてみようと思ったんだけど、俺に合いそうな服ある?」

「魔術師という雰囲気を変えてみたいのでしたら、こちらのスーツのセットはどうでしょうか?紳士に見えますよ!」

「おー!紳士、なりたい!なりたい!」

ということで、試着してみることにした。

「サイズは、ピッタリだな!これ、買うよ!」

「お買い上げ、ありがとうございます!」

「服はこのまま着ていくわ!」

店を出て、コーニエルは今度は髪をカットすることにした。

実は、さっき試着をした時に自分が鏡に映った姿を見てめっちゃ髪伸びてるやん!と思ったからだ。

そして、美容室を探しカットをしてもらった。

とても、有意義な時間を過ごしたコーニエルだった。

「だいぶ時間も潰したことだし、あいつらのとこに戻るか。」

そう言って、コーニエルはさっき店屋で買ったホウキに股がり、空を飛んで戻った。



「見ろよ!魔術師がホウキに乗って空を飛んでるぞ!」

「でも、スーツ着てるぞ。魔術師はスーツ着ないだろ!」

「ほな、魔術師とは違うかー!」

「しかし、よく考えたら普通の人は空を飛べないよな。」

「ほな、やっぱり魔術師かー!」