「無事で良かったです、アベラード卿!」

「「無事で良かったです。じゃねーだろ!!殺す気か!??」」

「安心してください。ビンタしたぐらいじゃ、死にません。」

「「だけど、もっと別の起こし方があるよね!?もっと優しい起こし方があるよね!?」」



「田中さんもアベラード卿も、今は言い合っている場合じゃないわよ!」

「俺が第一王子を殺せなかったから、親友が宮廷に連れてかれて、捕らえられたんだ!!それで、国王にお前らがこの国に来るから殺すように命令されたんだ!!殺したら、親友を解放してやると言われたよ!!しかし、結局俺はお前らを殺すことができなかった!!俺は臆病なんだよ……。弱虫なんだよ……。」

「そんなことないですよ!!自分を弱虫だなんて言わないでください!あなたはアベラード卿をわざわざ眠らせなくてもすぐに殺せば良かったのにそれをしなかったのだって、あなたが優しい心の持ち主だからですよ。きっと、親友もあなたが殺しをすることなんて望んでいないですよ!!助けに行きましょう!!親友を!!私たちがお供します!!」

「えっ!?ちょっとタナカさん、何言ってるの!?もうこんな国、帰った方が良いよ!!物騒だし!!」

「じゃあ、アベラード卿だけ先に帰ってください。」

「タナカさんを置いて帰ったら、メイドのカレンになんて言われるか……殺されるかもしれん((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル」