ティムは、牢屋に入れられていたときにずっと考えていた。

もし、死刑になったらどうしよう。

まだちょっとしか生きてないのに、死にたくない。

大体、なんで叔父さんは兄を殺そうと思ったんだ?

そこまでして、王の座を奪いたいものなのか?

それが分からなかった。



叔父さんが捕まり、動機が分かったときもあまり納得できなかった。

『兄を妬んでいたから』というだけで、殺そうとするものか??

でもまあ、私も無実が証明されたことだし、まあいいか!

「ふー、なんとか一件落着だな……。」

ティムは、ゆっくりソファーでくつろぐことにした。















???

「なぁんだ、国王陛下もティム様も死ななかったのね……。」





つまんないわね。と誰かが一言呟いた。















カレンは、ギャレットに会いに行った。

ギャレットは城下町で喫茶店を開いていた。

「こんにちは。ギャレットさん。

とても雰囲気の良い喫茶店ですね。

ちょっと、お時間よろしいですか?」

「ええ、大丈夫ですよ。」

「この店に茶色のネコが来てましたよね?」

「ああ、来てましたよ。でも、最近来てくれなくて寂しいんですよ。前はよくエサをねだりに来てくれてたんですが……。

なにか危ない目にあってないといいんですが……。」

「心配しなくても大丈夫ですよ。

ネコちゃんは今、エマ殿下に飼われています。ちゃんと可愛がってもらってるので、安心してください。」

「そうだったんですか!!良かったー!!元気にしているんですね!安心しました!」

「本当にネコちゃんのことを大事にしていたんですね。

ネコちゃんから、伝言を預かっています。

『ニャーがエサを捕れなかったときに、いつもエサをくれてありがとうニャ。

それを伝えたかったニャ。

本当は、直接伝えた方が良いのかもしれないが、ニャーは町に出してもらえそうもないから、許してくれニャ。』とのことです。」

「………ありがとう。

まさか、あのネコがそんなことを考えてたなんてな……。

嬉しいよ。

僕も伝言いいですか?

『僕も嫌なことがあった時に、君の肉球を触らせてもらって、癒されていたよ。

ありがとう。』ってね。」

「分かりました!伝えておきます!!」