ティムのお義父さんが、牢屋に入れられたティムと話をしている。

「お義父さん、会いに来てくれたのですね！助けてください！私は、国王陛下を毒殺しようなんて考えません！！」

「うむ、分かっとる。ティム君は、そんなことするはずないわい。これもわしが、我が儘を言って、ティム君にわしの仕事の代理をしてもらったことが原因じゃ。

わしが頼まなければティム君が宮廷に行くことも無く、犯人に仕立てあげられることも無かったんだからな。

すまないことをした。なんとしてもティム君を助け出すからな！！！」

「そんな、お義父さんが責任を感じないでください！元はと言えば、叔父さんに付け入る隙を与えてしまった私に原因があるのですから。」

「そんなに自分を卑下するでない。ティム君は、もっと自分を労りなさい。ティム君は、もっと自分を誉めてあげるべきだ。

犯人が叔父さんだとわかったのだって、困っていたワンワン民族の子供をティム君が助けて、そのお礼にくれた不思議な石のお陰だとカレンから聞いたぞ。

君には良いところが沢山ある。なのに、自分の弱いところばかり探していてはダメだ。自分の良いところを見つけていきなさい。」

「お義父さん、ありがとうございます。知らない内に私は、自分の粗ばかり探していたみたいです。気づかせていただき、ありがとうございます。

これからは、自分の良いところを探していきます！」

「よし！そうとなったら、絶対ティム君の無実を証明してやるからな！待っていてくれ！」

「ありがとうございます！よろしくお願いします！」









そうして、今は庭園でカレンとティムのお義父さんが何か手がかりはないか探していた。

すると、「ニャー。」と鳴き声が聞こえてきた。振り返ってみるとそこには、ネコに餌をあげている女性がいた。

その女性は、王太子妃殿下だった。

「ごきげんよう！エマ殿下、ネコに餌をあげているのですか？」

「ああ、あなたは儀典官のヴァインツ卿。ええ、ネコを飼ってるのよ♪可愛いでしょう？」

「はい！とても可愛らしい、茶色のネコちゃんですね！私も、餌をあげさせていただいてもよろしいですか？」

「どうぞ、餌を分けてあげるわ。」

「ありがとうございます！」

餌をあげるとバクバク食べていた。

カレンがそれを見ていて、カレンもあげたそうにしていた。

「あそこにいるメイドのカレンも、あげたそうにしてるので連れてきても良いですか？」

「ええ、いいわよ。」

「ありがとうございます！」

カレンも、餌をあげさせてもらった。

和やかな雰囲気に包まれていた。

「肉球を触らせていただいてもよろしいですか？」

「いいわよ。」

「ありがとうございます！」

カレンが肉球をプニプニした瞬間、頭の中にこんな言葉が聞こえてきた。

(愛想を振りまくのも疲れるニャー。やれやれだニャー。)

「「！！？？」」

カレンは、驚いて飛び上がった！