「うーん……、4日前の話なのね……。それじゃあ、私達だけで探すのは難しそうね……。」
「この話をまだ警察に話していないから、警察に話をしてくるよ。」
アベラード卿が警察署から戻ってきた。
「どうしたの?浮かない顔をして……。」
「警察からペリゴール侯爵令嬢の捜索は打ち切りになったと言われた。」
「「えっ!?どうして!!?」」
ハンプトン子爵令嬢も田中さんも驚いた。
「レオルーノの第一王子がペリゴール侯爵令嬢と結婚するから、ペリゴール侯爵令嬢をレオルーノへ連れ戻すためにやったそうだ。だから、もうなにもしないで大人しくしていろと警察に言われた。」
「「なんですって!!??そんなの強引すぎるし、ペリゴール侯爵令嬢はその王子に婚約破棄されたって言ってたじゃない!!それで、王子は別の令嬢と婚約したんでしょ??」」
「それが、王子はその令嬢と婚約破棄したそうなんだよ。それで、王子は今度はペリゴール侯爵令嬢と結婚するそうだ。」
「「何なのよそれ!!?ワケわかんないわ!!!!」」
「ペリゴール侯爵令嬢を勝手に連れ去って、無理矢理結婚させるなんてかわいそうだよ……。」
「「そもそも、これって犯罪よ!!」」
「だけど、権力がある者の前では犯罪が犯罪ではなくなるんだよ……。」
「「そんな……。私、そんな世の中嫌だわ!!!!」」
「「私も許せません!!警察がダメなら国王陛下に頼んでみましょうよ!!」」
田中さんが言った。