「やりましょうよと言っても、一体どうやって暴き出すんだよ。」
「えーと……、それは……。」
田中さんが言い淀む。
「そうだと思ったよ。タナカさんのことだから、どうせ何も考えずに発言しているんだろうなって。」
アベラード卿があきれる。
「ムッカーー!!(#`皿´)そっそんなこと言って、アベラード卿は何か考えはあるんですかー!!」
「いや…無いけど……。」
アベラード卿は目を泳がす。
「無いんだったら、言わないでくださいよー!」
「ごめん、ごめん。」
「地道に社交場に出て情報を収集するしかないわね。」
ハンプトン子爵令嬢が言った。
「なるほど。社交場ね。パーティーとか貴族の人は好きだからねー。」
「アベラード卿、他人事みたいに言ってるけど、パーティーとかは外交官なら出席する機会がよくあるんじゃないの?」
「まぁーね……、あるけど面倒くさいからどうしても出席しないといけないパーティーを除いては、なるべく断ってるよ。」
「えー!!意外だわ!!アベラード卿って色んなパーティーに出席してそうなイメージなのにー!」
「私はそんなイメージなのか?私はどちらかというとインドア派なんだよ。家でゆっくりくつろいでいるのが好きなんだ。」
「へー、そうなんだ。まあ、どうでもいいけどね。」
「どうでもいいなら聞くなよ!!失礼なやつやなー!!」
「あはは、冗談だって!ちゃんとメモしておくわ!」
「いや、逆にメモされても困るわ!!」

なんだろう…このコンビ面白い。と田中さんとペリゴール侯爵令嬢は地味に思っていた。