その日、学園では剣術の大会があった。
学生達は皆、今まで授業で特訓してきた成果を見せようと意気込んでいた。
ティムもその内の一人だった。大会の結果は9位に終わった。



ティムは、親に叱られていた。
「ティム、聞いたぞ!!今日の剣術の授業は今まで練習してきた成果を見せる場だったそうだな!!」
「はい……。」
「9位だったそうだな。」
「はい……。」
「なんで9位なんだ!!お前には幼い頃から一流の剣術の教師をつけているだろう!!それなのに9位とはどういうことだ!!!」
「申し訳ございません!!!一生懸命頑張ったのですが、1位をとることはできませんでした。」
「お前はこの国の第一王子なんだぞ!!!1位をとれなくてどうする!!!」
「申し訳ございません……。」
私は、なんで王子になってしまったんだ。
誰が王子になりたいと言ったんだ。
目の前が真っ暗になった。




「……ム殿下!!ティム殿下!!大丈夫ですか!?」
「えっ……。ここは?」
「あっ!?無理して起きないでください。
ティム殿下、国王陛下とお話しの最中に急に倒れられたのですよ。」
「そうだったのか……。」
「医師が身体には問題がないので、精神的なところからくるものだろうと申しておりました。」
「そうか……。国王陛下は?」
「国王陛下は医師からの診断結果を聞いて、仕事に戻られました。」
「そうか……。」