朔の言葉もすごく響いたけれど、弟のそんな行動もなんだか可愛い。 俺は不満げな和央の髪をくしゃりと撫でると笑った。 「そうだな。俺とカズは家族だし、一緒にいる朔も今は家族だよ」 和央の頭を撫でながら朔の顔を窺い見る。 俺の視線に気づいた朔は、口元を緩めるとはにかむように小さく笑った。 その笑顔を見て、朔の夢が叶えばいいと。心の中で強く思った。