「あ、はい。疲れているみたいなので
コーヒーでも淹れてあげようと思いまして」

「えっ?マジで!?もしかして
二階堂さんって課長みたいな人がタイプなの?」

私が課長にコーヒーを淹れてるのに気づくと
先輩の女性社員の人達と一緒になって
可笑しそうに言ってきた。

えっ?そんなにコーヒーを淹れてあげることが
変だろうか?
私は、疲れてると思ってやっているのだが……。

それに課長がタイプなの?みたいな
発言をされたことが少しムカッとした。
課長のこと……何も知らないくせに。
 
「課長は、真面目な方ですよ。
ちょっと不器用なところがありますが
凄い方だと思います」

私は、負けじと言い返した。
だって事実だし。
課長を悪く言われるのが我慢ならなかった。
すると紺野さんが

「まぁまぁ冗談だから。二階堂さんは、
課長みたいな人が珍しくて
そう思っているだけよね?
今日の合コンに行ったらそんな考えなんて
何処かに言っちゃうわよ」

微妙なフォローをしてくれた。
いや。違うのだが……。
あ、でも合コンのこと断らなくちゃあ。

「あの合コンの件なんですが……」

「えっ?二階堂さんも海外営業部の桐山君が
参加する合コンに行くの!?」

言い終わる前に驚くように言われてしまう。
えっ!?行くとかそうではなくて……。

「いいなぁ~私達も行きたかったのに」

「今回は、新人限定なんですよ。
すみません。先輩方」