私に見せてきたのは、結婚式場のパンフレットだった。
しかも数枚。
課長がわざわざ用意をしてくれたの!?
「やはりせっかく結婚をするんだ。
結衣も式を挙げたいだろうと思ってな。
いくつか迷ったが、近々式場でも見に行くか」
「はい。」
嬉しい……ちゃんと式のことを考えてくれていたんだ。
私は、嬉しくなり課長の手を繋いだ。
課長は、相変わらず私を驚かされてばかりだ。
でも、いつもストイックで全力で私を愛してくれる。
これからもずっと……そうだろう。
私達は、仲良く帰って行った。
それから私と課長は、結婚式に向けて準備を始めた。
するとある人物から連絡があった。
「えっ!?Wデートですか?」
その人物は、夏美さんからだった。話は、こうだ。
松岡さんと両思いになったのは、いいけど
初めてのデートに緊張するから一緒に来てほしいと。
課長も含めたWデートを計画してきた。
それは、深刻そうに電話越しに私に頼んできた。
あの気が強いくてしっかり者の夏美さんがだ。
『松岡さんと2人きりになったことは、
何度かありますが付き合ってから
2人でデートしたことなんて無くて。
どうしたらいいか分からなくて困っていまして
お願いです。付き添って下さい!!』
何とも乙女っぽいことを言ってきた。
最初は、驚いたけど純粋なんだなぁ~と思った。
私も2人のことか気になっていたし
Wデートなんて学生気分で楽しそう。
「いいですよ。亮平さんに聞いてみますね」
私は、喜んでそれを引き受けた。
課長には、私から話すことにした。
「松岡と夏美ちゃんとWデート?」
「はい。付き合ってから2人でデートをしたことが
無いらしくて不安だから付き添ってほしいみたいですよ!
可愛らしいお願いだと思って
引き受けちゃったのですが、いいでしようか?」
夕食の時に話してみたが
勝手に決めたらダメだったかしら?
課長は、少し考え込んでいた。