自分でも出来ることがあるって思わしてくれる。
もっと……私も課長に何かをしてあげたい。
もっと、もっと。
こんな素晴らしい人を世間に見てもらいたい。
あ、そうだわ!!
「あ、だったら課長や皆の活躍を動画で
たくさん撮ってアップするのは、どうでしょうか?」
「はぁっ?」
「だって、だって。課長の走りは、とても
気持ち良さそうに走って素敵なんですから、もっと
世間に知らせるべきなんです。
松岡さんや源さんにも協力してもらって
皆に観てもらえたら、きっと素晴らしさが
理解して頂けると思います」
私は、思いついたまま話した。
今は、ネット社会なのだ。上手く活躍させれば
きっといい宣伝になるわ。
「そんなので上手くいくものか……?」
課長は、やや疑い気味だった。
世間は甘くないと言いたいのだろうけど
そんなのは、やってみないと分からない。
「何を言っているのですか!!
今は、ネットがあれば世間のことなら何でも
分かっちゃう時代ですよ。なら
それを利用するまでです」
私は、思いっきり力説をする。
なかなかいいアイデアだと思うのだが……?
すると課長は、ため息を吐いてきた。
えっ?
「お前の力説は、よく分かった。
ネットの恐ろしさや活用方法は、俺も利用するし
考えは、悪くないと思うぞ。
ただ……そのアイデアや頭脳を何で
会社で役に立たせたいのだ?
まったく……余計なことには、頭が働くな」
ブツブツと文句を言われてしまった。
あれ?いつの間にか
上司としての説教タイムになってしまった。
そんな……!?
結局、ガミガミと説教をされるが
動画にしてネットにアップする方法は、
やってみろと賛成してくれた。嬉しい。
頑張って綺麗に撮らなくちゃあ!!
私は、張り切るのだった。
松岡さんや源さんにも協力を頼んだら
喜んで引き受けてくれた。
後は……永井さんやロンさんにも頼めないかしら?
永井さんに関しては、松岡さんが
同じスポーツクラブだから頼んでくれると言ってくれた。
ロンさんは、課長が連絡を取ってほしいと
私から頼んだ。すると
「デートしてくれるならいいよ?」と
ロンさんに言われた。