「いい?白雪。トイレは、ココでするのよ?
シーは、こっち」

白雪にそう何度も言い聞かした。
きょとんと私を見ている白雪は、白いしっぽを
ふりふりさせていた。
分かっていないような気がする。

まぁ、根気よく教えないといけないってネットに
書いてあったし。
そうしたら横で聞いていた睦月君が
「……白雪。シーしちゃったよ?」と言ってきた。

えっ?
見て見ると床におしっこをしていた。

「あー白雪!?ココではなくて、あっち」

慌てて白雪をトイレの上に乗せた。
床は、おしっこでベタベタになってしまった。
あぁ、雑巾で拭かないと先生に怒られてしまう。
うぅ……まだ初めてだから仕方がないわよね。
ハアッとため息を吐いた。

その後。夕食は、子猫用のキャットフードをあげた。
美味しそうにあっという間に食べてしまう。
まだ足りないのか鳴きながらエサを入れる容器を触る。
すると睦月君は、またあげようとしてきた。

「睦月君。それ以上は、お腹壊すからあげたらダメよ!
後でおやつのニボシをあるからそれまで我慢ね」

「でも、もっと欲しいって」

「欲しくても我慢ね」

そう言い聞かすと睦月君は、コクりと頷いた。
可哀想な気もするが子猫の内にたくさんあげ過ぎると
お腹を壊す原因になったりする。
なので物足りなそうにしても我慢させないとならない。

「おい。お前ら子猫の世話は、いいが
さっさと夕飯を食べろ。もう出来ているぞ!」

すると先生が怒ったように注意をしてきた。
えっ?と振り向くとすでに夕食の支度を済ませてあった

あっ、いけない。世話をするのに夢中になり過ぎて
手伝うの忘れていた。

「すみません。先生……」