ストレスで熱を……!?
「……そうなのですか?」
「いつもそうだ。だから出来るだけ
負担にならないように喋らせないでいる。
今回は、我慢ならなかったんだろう。
コイツ……お前をあの男に盗られると思って」
私を……?
「そうなの……睦月君?」
私のためにたくさん話してくれたの?
無理してでも……。
こんな小さな身体で……。
「ごめんね。睦月君……」
私は、後悔と愛おしさでギュッと睦月君を抱き締めた。
それを先生は、それを黙って運転していた。
しばらくして先生の自宅マンションに着くと
睦月君を抱っこしたままエレベーターに乗り部屋まで
運んだ。ベッドで寝かせる。
先生は、すぐに解熱剤を入れて冷えピタと
氷枕を持ってきた。
睦月君は、苦しそうな表情をしていた。
「小野木は、今日そのまま泊まっていけ。
どのみち……アパートにマスコミが
ウロウロしているだろうからな。ゲストルームを使え」
「いいえ。私も睦月君を看病するのを手伝います。
こうなったのも私のせいだし……」
「しかしだな……」
私は、ギュッと睦月君の小さな手を握る。
早く良くなってほしいと願いながら
先生は、ため息を吐くとそれ以上何も言わなかった。
申し訳ないと思いつつ私は、看病した。
しばらくして先生と交代しながら看病をする。
何時間が経った頃。睦月君を看病していたら
眠ってしまった。ギュッと手を握ったままで
すると先生は、私にブランケットを掛けてくれた。
「俺は……どうしたら良かったんだ?」