「大丈夫だったよ。今日は、仲良くしてくれそうな
クラスメートが何人か居たの」
「そっか、そっか。良かったじゃん。
菜乃。人見知りするから心配していたんだぜ」
苦笑いしながら言うと翔馬君がそう言ってきた。
あぁ、やっぱり人見知りするから心配されていた。
フフッ……と笑っているとお店のドアが開いた。
あ、お客さんだ!
私は、いらっしゃいませと言い振り向くと
そのお客さんに驚いた。
なんと……村瀬君だったからだ。
何で?ここに……。
私は、動揺すると翔馬君は、表情を明るくする。
「あ、歩斗じゃん。久しぶり~!!
最近姿見なかったけど、どうしたんだよ?」
えっ……知り合い!?
翔馬君が親しそうに話しかけて行ってしまった。
村瀬君も私に気づくと驚いた表情をしてから
すぐに目線を翔馬君の方に向けていた。
「あぁ夏休み……お爺ちゃんの家に行ってきたから
悪かったな。連絡出来なくて。
それよりも……おばちゃん。いつものプリン」
「はいはい。ちょっと待っててね」
ぶっきらぼうに話す村瀬君。
美紀子さんも慣れているのか平気そうに接していた。
プリンって……もしかして常連さんかしら?
私は、唖然としていると翔馬君が私の方を向いた。
「おーい菜乃。紹介してやるから来いよ!
コイツ……村瀬歩斗。俺の小学校からの幼馴染みで
親友なんだ!で……彼女が……」
「……知っている。
今日俺のクラスに転校して来たから」
「えっ……マジで!?すげぇー偶然。
菜乃。歩斗と同じ学校でクラスだったんだ?」
翔馬君は、驚いていたが私も驚いてしまった。
私にまったく興味がなく下手したら印象にすら
残っていないと思っていたから……。
しかも翔馬君の幼馴染みだったとは驚きだ。
「う、うん……そうなんだ」
「歩斗。彼女が菜乃で俺の彼女なんだ!
最近こっちに引っ越してきて色々と分からないから
お前も教えてやれよ?」