リュウ様まで!?
えっと……私も挨拶をしなくちゃあ!!
そう思っていたら祖父は、その名を聞いて
立ち上がろうとした。

「貴様か!?私の大事な孫娘をたぶらかし
死に追いやった男の一族は!?」

怒りながら近くの剣を取ろうとした。
だが体調を崩し咳をしていた。
お祖父様!?
すると他の老人が慌てだした。

「半蔵殿。無理をしてはなりませんぞ」

「貴様は、何の用でこの国に足を踏み入れた!?」

「我々は、話し合いに来たのです。
あなた方は、ある国の依頼で俺の命を狙うように
頼まれた。それ以外にも曾孫の捜索も兼ねて。
だからそれを解決し和解をするためと
大切な曾孫の顔を見せたいと思いまして
挨拶がてら顔を見せに来ました」

「何だと……!?」

驚いた表情を見せる祖父達。
私は、戸惑っていた。
陛下は、恐れることもなく堂々と告げていた。

「復讐に来たのではないのか?
一度や二度は、命を狙ったのだぞ」

「確かに……俺は、命を狙われた。しかし
それは、国王をやっていれば当然のことです。
あなた達も任務なら誰で在ろうと命を殺めるように。
俺は、国のため……そしてアイリスのために
この争いを終らせにきました。何より
あなたが身体を悪くさせたと聞いた。
残された命を思うと可愛い孫娘が遺した
曾孫の顔を見たくなるのも当然です。
渡すことは、出来ないが顔を見せることぐらい
させて頂こうと思いましてね」

平然と答える陛下に老人達は、怪訝な顔をしていた。
疑っているのだろう。無理もない。
こないだまで殺そうとしていた人物だし……。

「実に怪しい。そのために
敵地に乗り込んで来たと言うのか?」

「これは、罠かも知れん」

「私達は、そんなつもりは……」

私は、慌てて誤解を解こうとしたら
祖父が急に笑いだした。
えっ……!?