昼すぎからの曇り空。
 朝見た天気予報では折りたたみ傘を持っていきましょう、って言っていたのに……僕は聞いたふりで忘れてきた。
 最近は軽い折りたたみもあるから持っていればいいんだろうけど、鞄の隅に存在主張するのが何となくムカついていた。
 雨じゃないのに、太陽が出て雨が降らないのに持っていることが何か負けた気がして。
「ま、雨なのに持ってない方が負けなんだけど」
 濡れて帰る覚悟で僕は走り出す。
 数歩行っただけで深い水たまりにはまる。
「ついてない」
 のは朝からか……。
 天気予報無視して、傘忘れて、何が悪いって自分の行いか。




雨の音が聞こえる
傘でさえぎらず 耳を傾ける
天(ソラ)を仰げば顔にあたる雨粒
泣いているの
鳴いているの
唄っているの
僕に何を伝えたいの?
泣きじゃくる僕
雨が僕の涙を洗い流してくれる

雨あがり 水たまりにうつる空
雨の声はもう聞こえない