雲一つない晴天。

なんだかとっても気分のいい、そんな土曜日の朝。



──パシャッ。

──パシャパシャッ。


とある真っ白な空間に、耳慣れた機械音が鳴り響いていた。


断続的に、かつ、素早く耳に届くその音は、紛れもないカメラのシャッター音。

そしてそのカメラの先、眩しいフラッシュを浴びながら、それに負けない笑顔向けているのはこのあたし、南沙弥。


……といっても、ただの南沙弥じゃないわよ?


キュッと高い位置に結んだ茶色いツインテール。

くるん、とカールさせたまつげと前髪。

差し色にひいた、赤いつやつやリップ。


──“サーヤ”モード全開の、南沙弥なのです!