「きゃっ、嬉しいありがとぉ〜」


とある一室。

キューンとしながら、左手を頬に当てる。

右手には、シンプルなデザインの手紙を持ってて。

あたしはそれに書かれた文字を、じっくりと目で追っていく。


今日は午前中オフの日曜日。

というわけであたしは今、事務所に遊びに来ているのです。

そして、ダンボールに溜まってたあたし宛てのファンレターを、一つ一つ読んでいってるんだけど……。



「また手紙と会話してるんですか」


部屋に入ってきた日野っちが、いつもの調子で毒づいてきた。